【世界初】サンタンデール銀行が国際送金アプリ「One Pay FX」を開始 -Rippleのブロックチェーン技術を利用し当日着金を実現

2018年4月13日、スペインのサンタンデール銀行(Santander)がブロックチェーン技術を利用した国際送金アプリ「One Pay FX」を開始しました。ブロックチェーン技術を用いた国際送金アプリを銀行が提供するのは世界初の試みで、現地でも多数のメディアに取り上げられています。「One Pay FX」のブロックチェーン技術は、シリコンバレーの有名なスタートアップ「Ripple」が開発しています。


一般的な銀行での国際送金と、「One Pay FX」での国際送金には、二つの重要な違いがあります。
一つ目は、銀行での国際送金では着金までに2日から一週間程度かかりますが、「One Pay FX」は凄いです。【当日着金】です。今までの国際送金は何だったのでしょうか。
二つ目は、国際送金されたことがある方なら経験された場合もあるでしょうが、送金から着金までに不透明な手数料がいくらか発生し、思っていた金額と異なる金額が着金することがありました。しかし、「One Pay FX」は凄いです。送金時に、着金する金額が分かります。

当たり前のように思えますが、長年銀行業界ではこれらのことができていませんでした。確かに、これほどまでに便利なら、利用したい方は多いでしょう。そして、一度「One Pay FX」を使えば、今までの国際送金を使うことはなくなるでしょう。


「One Pay FX」は、スペイン、イギリス、ポーランドに居住する同行の顧客が利用できるサービスとなっています。この4カ国は、サンタンデール銀行の顧客が国外送金、着金する口座として上位4カ国で、全体の5割以上がこれらの国家間で国外送金されています。


ファイナンシャルタイムズ紙によるサンタンデール銀行のAna Botín会長への取材によれば、現在は同行の顧客のみが利用できるモバイルアプリですが、将来的には他の銀行間も同アプリにシステムを統合することを目指すようで、もしそうなればサンタンデール銀行以外の口座保有者にもメリットがもたらされます。
サンタンデール銀行も、今後数か月以内に国際送金可能な国の拡充と、一般個人顧客だけでなく中小企業顧客も利用可能にすることを発表しています



このアプリ開発の背景には、Botín会長に関するエピソードがありました。
数年前、Botín会長の息子がライバル銀行のモバイルアプリを使っているのを見たとき、そのアプリの高性能さに圧倒されました。そして、若者世代はこうした便利なモバイルアプリを求めて現在契約している銀行から別の銀行にメイン口座を乗り換えることが多いことが分かり、顧客の流出を防ぐためにも便利で高性能なモバイルアプリを開発することを決めました。ミレニアルとよばれる若者世代は、ブランドに対するロイヤリティが低く、より自分にあった商品やサービスを見つけると乗り換える傾向が比較的高いとされています。
その後、Botín会長はモバイルアプリ開発プロジェクトに熱心に関わり、2年の歳月を経て今回完成しました。


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サンタンデール銀行 Ana Botín会長
ブロックチェーン技術を使えば、サンタンデール銀行のいくつものサービスを改善することができるでしょう。将来同行は、ブロックチェーン技術を使い高性能なサービスを次々に発表していきます。「One Pay FX」のサービス開始は、それら一連の発表の序章に過ぎません。
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サンタンデール銀行は、2015年に同行のベンチャーキャピタルファンド「InnoVentures」からRippleに出資しており、単なる純投資ではなく提携を目標とした戦略的投資とされています。Rippleのブロックチェーン技術は、多数の業界で高く評価されており、サンタンデール銀行以外の複数銀行とも提携しています。

サンタンデール銀行はまた、Ripple以外にもブロックチェーン技術を専門に扱う「Digital Asset Holdings」に出資しています。「Digital Asset Holdings」も銀行業界では注目されており、2017年10月には金融機関やベンチャーキャピタル(VC)から4000万ドルの資金調達を得たことでも話題となりました。



銀行業界における国際送金は、SWIFT(スイフト:Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication SCRL)とよばれるネットワーク上で行われています。SWIFTでは、国際送金にかかる処理の機械化・合理化・自動処理化を推し進めるため、参加銀行間での情報のやりとりを専用の通信回線を利用して伝送しています。先進国のほとんどの銀行がSWIFTを使っていますが、ブロックチェーン技術等の先進ITを使うことでより早く、透明性が高い状態で国際送金ができることが示される中、SWIFTの運営者も「同ネットワークの改善が必要」であることを認識しています。



国際送金については、TrasferWiseとよばれるフィンテック企業が市場シェアを急拡大しています。銀行業務のアンバンドリング化が進み、各業務領域でイノベーティブなサービスを開発するフィンテック企業が現れる中、銀行各社はこれからもシェアを維持していけるのでしょうか。銀行もフィンテック企業も切磋琢磨し、消費者にとってより良いサービスが現れることを願っています。

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